だるい、疲れやすい 本当のわけ


だるい、疲れやすい 本当のわけ

病院での血液検査や人間ドックなどで測定する貧血には「ヘモグロビン値」が指標として使用されます。
ヘモグロビンは体の中で平衡に保とうとするため、鉄不足になったとしても維持される傾向にあります。
鉄不足になるとヘモグロビンの値が変化する前に、「血清フェリチン値」が下がります。
しかし、通常の検査では測定されませんので、見落とされがちとなります。フェリチンの役割は鉄の貯蔵です(貯蔵鉄)体内で鉄が不足すると、肝臓や脾臓に蓄えられたフェリチン「貯蔵鉄」を取り崩して貧血にならないようにします。
この貯蔵鉄は予備としてあるものなので、多少減っても身体には貧血の症状として現れてきません。
しかし、最近では、フェリチン「貯蔵鉄」が減っただけで精神面、不定愁訴やうつ傾向などの報告があります。
鉄は一般的に「酸素」と結びつきやすい物質です。そのため、体内での鉄の主な役割は『酸素を身体のすみずみまで運ぶこと』です。
これを機能鉄といいます。私達の身体には約60兆個の細胞からなり、全てに酸素を供給することにより細胞の中でエネルギー産生されて、私達が元気に過ごす手助けをしてくれます。
鉄欠乏性貧血は女性はあたりまえという感覚が日本にはあります。鉄欠乏が軽視されている傾向があります。これは危険です。


だるさの原因のひとつに鉄分の不足があります

鉄不足を予防するためには、鉄分が豊富なバランスのよい食事を摂ることが大切です。
しかし、鉄含量の多い食品をとるだけでなく、鉄吸収率の高い食品を選んだり、鉄の吸収を高める工夫をしたり、鉄を理解することも必要になってきます。
食品に含まれる鉄には、肉や魚などの動物性食品に多い吸収性の高いヘム鉄と野菜や穀類などに含まれる吸収性の低い非ヘム鉄というのがあります。
ヘム鉄を含む動物性食品の方が鉄の吸収率が高いことが知られています。
しかし、一般に日本人が食事から摂取する鉄の85%以上が吸収率の低い非ヘム鉄なのが現状です。
食品からの摂取方法としては、吸収性の高いヘム鉄を多く含む食品を摂ることや非ヘム鉄は動物性たんぱく質やビタミンCと摂取することによって吸収率が高まるため、食事の組み合わせを工夫することも大切です。

非ヘム鉄は腸管から吸収される際に食物繊維やタンニンなどの吸収阻害を受けていたり、むき出しのまま吸収された鉄が胃壁や腸管を荒らすといった作用がありますが、ヘム鉄は鉄ポルフィリン複合体に囲まれているため、胃壁や腸管を荒さず、食物繊維やタンニンなどの吸収阻害を受けずに吸収されます。さらにヘムオキシゲナーゼで吸収量を調節していますので鉄の過剰摂取の心配がありません。
ヘム鉄は身体に優しい鉄素材なのです。


監修ドクター



古田一徳先生
ふるたフクリニック 院長
日本外科学会 専門医、指導医
日本消化器外科学会 専門医、指導医
日本肝臓学会 専門医
日本医師会 認定産業医
日本胆道学会 指導医
http://www.furuta-clinic.jp/index.html

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