足のこわばり

足の関節や周辺の筋肉、ふくらはぎなどが硬直したような感覚となり、指などを動かしにくくなった状態のことです。医学的には「筋固縮」と呼ばれます。


「足のこわばり」をともなう疾患

関節リウマチ

全身の関節に炎症が起こり、腫れて痛む病気のことです。

原因は免疫異常や遺伝となどの関連性が指摘されていますが、完全に解明されていません。

最初によく表れるのは「朝のこわばり」と呼ばれる、起床直後に手指の関節がこわばってうまく動かなくなる症状です。また、足にもこの症状が表れることがあり、起床して歩き出したときに足の裏に素足で砂利を踏んだかのような痛みが生じるときもあります。

進行すると関節に腫れが表れるようになり、痛みとともに熱感を伴うときもあります。症状が出る部位は手足から肘(ひじ)、膝などに広がっていきます。発症から2~3日、長くても1~2週間痛みが続いた後に一旦治まり、再発を繰り返しながら痛みが増していく傾向が見られます。長い間放置すると関節の変形につながる可能性があり、特に高齢者の場合は寝たきりの原因になることもありますから、気をつけましょう。

日本には70~100万人の患者がいるという推定報告があり、女性は男性の3~5倍に達するといわれています。なお、多発する年齢層は30~50代とされています。

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膠原(こうげん)病

膠原とは、体の結合組織の主成分であるタンパク質のコラーゲンを日本語訳した呼び名です。全身に存在する膠原の異常による病気を総称して、膠原病と呼んでいます。

リウマチ熱や皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発動脈炎などが膠原病にあたります。最も患者数が多いとされているのが関節リウマチです。

関節リウマチは「朝のこわばり」と呼ばれる手のこわばりから始まり、肘(ひじ)や膝、足など体の関節に腫れや痛み、違和感などが起こるようになります。こわばりは足に表れることもあります。進行すると関節が変形することがあり、日常生活に支障をきたす可能性があります。

また、全身性エリテマドーデスは20~30代の若い女性に多い膠原病の一種です。発症すると、風邪を引いたわけでもないのに微熱が続きます。関節痛やむくみ、場合によっては脱毛などの症状が表れることもあります。

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パーキンソン病

神経伝達物質のドーパミンを作る中脳の黒質という脳神経細胞が減少し、ドーパミンによる神経伝達に影響を及ぼすため、主に運動系の活動に支障をきたす病気がパーキンソン病です。

身体的症状として、手足の震えや筋肉のこわばりが起こります。また、手足の動きも通常よりも遅くなってしまいます。手足のこわばりは、こまめにほぐすことで楽になり、進行がある程度抑えられるといわれています。しかし筋肉のこわばりが硬直にまで進行すると、姿勢反射障害が表れることもあります。これは、足の筋肉の硬直により、歩くときのバランス感覚が失われ、前かがみのすり足で歩くようになったり、転倒も多くなる症状のことです。

また。顔面に症状が表れたときは、顔がこわばって表情を作りにくくなり、能面のような表情になってしまうこともあります。

神経系の症状としては、不眠や不安、抑うつ、妄想などの症状が表れます。また、認知症によく似た症状が起こることもあります。

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線維筋痛症

以前は「心因性リウマチ」「結合組織炎」などと呼ばれる時期もあった病気です。関節リウマチとよく似た症状が表れるのが特徴といえるでしょう。

体の関節や腱、筋肉に慢性的にこわばりや痛みが表れます。全身のこわばりは朝に多く起こるとされています。痛みの多くは首や肩、背中、膝や肘(ひじ)に起こるといわれています。下肢の場合は足から太ももにかけて、こわばりや痛みが表れることが多いです。

その他、身体症状は多岐にわたります。日本人の場合は他に全身の疲労や倦怠感、口や目の乾きが多いといわれます。体重の増減や頭痛、動悸、手の震えやめまいなども、身体的症状として挙げられます。また、精神系の症状として睡眠障害や抗うつ、不安や焦燥などを伴うときもあります。

原因は特定されていませんが、女性患者は男性の約5倍ともいわれ、40歳以降の女性に多く見られます。普段から自律神経失調ぎみで、ストレスをため込みやすい人が発症しやすいという説もあります。ある全国調査によると、患者数は日本の全人口に対して約2%とされています。

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破傷風(はしょうふう)

土や泥の中で生息している破傷風菌が傷口から体内に入り込んで発症する感染症です。

1週間程度の潜伏期間を経て、破傷風菌の毒素が中枢神経系の神経を侵し、全身に硬直性の痙攣(けいれん)が表れます。最初に痙攣が表れるのは口で、顎を開けにくなる開口障害を引き起こします。その他、飲食物を飲み込みにくくなる嚥下(えんげ)障害、破傷風顔貌と呼ばれるひきつり笑いのような顔の痙攣、首筋の硬直などが起こります。痙攣は胸部にも表れます。

そして、手足にも痙攣が起こるようになります。手足が痙攣を起こす前に、前兆として手足のこわばりなどが表れるときがあります。

さらに進行すると、後弓反帳(後ろ向きに体が反る)、呼吸困難などが表れます。最悪の場合は死に至ることもあります。

日本では体に傷がある状態での土仕事や、転倒などによる軽いけがから感染する例が多いとされています。患者数は現在、年間50~100人程度に減少しましたが、死亡率は約10%に達するとの説があります。

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日常生活から考えられる原因

1.ストレス 

女性の場合、女性ホルモンが乱れる時期に過度のストレスが蓄積すると、その影響で体内のコラーゲンの柔軟性が低下し、朝起きたときなどに足が硬くこわばっていることがあります。

ほとんどは片足に表れますが、時に両足に起こることもあります。


2.冷え 

更年期を迎えた女性は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下し、体温調整がうまくいかないときがあります。そのため冷え症や血行不良が起こるときがあり、その影響で足の筋肉が硬くなるときがあります。特に就寝時は体が冷えるため、起床後に手足がこわばったように感じることがあります。



※この記事は適切な医師の監修を受け作成しております。