外科
身体的にも経済的にも負担の少ない治療方法の提案に努めます
外科では下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)、痔、巻き爪などの手術を日帰りでおこなっています。術後の経過観察のために通院が必要となりますが、お忙しい方にも受けていただきやすいと思います。
下肢静脈瘤は立ち仕事の方、経産婦の方などに多く見られる病気です。血液の逆流を防ぐ弁が壊れることで、静脈血が逆流して下肢にうっ滞し、静脈が瘤(こぶ)のようにふくらんで、足のだるさやむくみ、皮疹などの症状が現れます。
下肢静脈瘤は見た目の問題があるものの、だるさや痛みなどの症状はゆっくりと進行していくため、慣れてしまい、たいしたことはないとがまんする方も多くいらっしゃいます。しかし、放置しておくと重症化し、足の皮膚が茶褐色になって厚く硬くなったり、潰瘍(かいよう)ができたりします。また、瘤の中にできた血のかたまり(血栓)が肺に飛んで、肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)に陥るリスクがあります。
仕事や家事などで忙しいため、治療を受けていない方が多くいらっしゃいます。入院の上での治療でしたら患者さんの負担も大きいでしょう。しかし、当院は、下肢静脈瘤、痔などの日帰り手術を専門にしています。手術は、30分から1時間程度で終わります。巻き爪は、超合金のワイヤーなどの専用器具を使った矯正治療(※)もおこないます。患者さんの病状や爪の状態に合わせたより良い治療法をおこなうことができるのが当院の強みです。
(※)は自由診療です。料金表をご確認ください。
肛門外科
痔は、注射で治療できる場合もあります。痛みもほとんどありません
肛門外科では、痔核(いぼ痔)、痔ろう(穴痔)、裂肛(切れ痔)などの診療をしています。痔の治療は患者さんの症状によって、座薬や軟膏を肛門に注入する保存療法や、ジオン注射による痔核硬化療法、痔の切除をする手術療法を使い分けていきます。痔は手術が大変だと思って受診を敬遠する患者さんもいますが、現在は痔の治療も大きく変わって患者さんの負担は少なくなっています。
痔は昔からある誰にでも起こりえる病気です。長い間悩まれている方も多くいると思いますので、ぜひ相談にお越しください。女性の患者さんは少しでも不安をなくせるように、治療には女性スタッフが付き添います。
巻き爪
巻き爪のお悩みは、症状に合わせて矯正治療や手術をご提案いたします
巻き爪は、よく見られますが、爪が皮膚を傷つけてしまうと、傷口から菌が入り込んで化膿することもあるため注意が必要です。第1趾(親指)に発症することが多く、とくに親指に痛みがある場合は、身体を支える重要な部位なので、ひざや股関節、腰にも負担がかかってひざ痛や股関節痛、腰痛にもつながりかねません。
巻き爪が発症する原因は、履いている靴が足に合っていない、つま先に負担のかかる立ち方をしている、パンプス、ヒールの高い靴を履くことが多い、爪を切り過ぎているなどです。また、体質的に爪がうすくて柔らかい方は巻き爪になりやすいようです。当院では下記の矯正治療や手術によって改善を目指します。
矯正治療1)ワイヤー矯正(※):爪の先端に超合金のワイヤーを1~2ヶ月間装着する治療方法です。穴を開けてワイヤーを装着する必要があるため、爪が伸びていないと使えませんが、しっかりした矯正力があることが特徴です。
矯正治療2)巻き爪用クリップによる矯正(※):軽度な巻き爪に対し、チタン製のクリップ部と形状記憶合金のワイヤー部でできている矯正器具を使用する治療方法です。クリップは爪の厚さ、爪の硬さ、爪の幅をしっかりと確認し、患者さんに合ったサイズを選んでいきます。形状記憶合金は経年変化で矯正力が低下したり、ワイヤー部が折れたりすることがあるため、定期的な交換が必要です。なお、重度な巻き爪を治療した後に使用することで、再発予防が期待できます。
矯正治療3)ガター法(※):巻いた爪が肉に食い込んでいる場合に、塩化ビニール製のチューブを爪と肉の間に差し込んで爪の端を覆う治療方法です。爪が肉へ食い込むことを防ぐとともに、爪の先端を延長させていきます。この治療をおこなうことで、痛みの緩和が期待できます。
巻き爪の手術は、フェノール法をおこないます。局部麻酔をした後、肉に食い込んでいる爪の側端部分を大きい場合は3㎜幅で切除します。その後、フェノールに浸した綿を切除部に当て、爪が生えてくる爪床を焼いて爪の巻いた部分が生えてこないようにしていきます。ただし、爪を切除する方法は、将来、爪の変形が起きて足のさまざまなトラブルにつながる可能性があるため、適応を厳しく制限しています。
患者さんの症状に合わせて治療方法を説明し、それぞれの患者さんの病状に応じてより良い治療方法を選択します。再発防止につながる爪の切り方や靴の選び方も合わせて説明いたします。
(※)は自由診療です。料金表をご確認ください。