マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎の基本情報

【執筆】久保田 芳明 先生

 

マイコプラズマ肺炎は細菌による感染症です。
一年中感染の可能性がありますが、冬に感染者が増える傾向です。
若年層に多くみられる肺炎でもあります。

マイコプラズマ肺炎の情報まとめ

病名マイコプラズマ肺炎
別名なし
症状発熱や全身倦怠感、頭痛、痰を伴わない咳など。
罹患者数年間で感受性人口の5~10%が罹患するとされている。
発症しやすい年齢と性差小学校や中学校での流行が多く、7~8歳がピーク。
原因非定型病原体―肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)に感染することで起こる感染症。
受診の必要性長引く咳などの症状があるときは、小児科、呼吸器内科を受診。
検査内容感染症迅速検査(専用キットによる検査)と遺伝子検査と血液検査(マイコプラズマ抗体検査)。
治療可否治療は可能。
治療法一般的には、マクロライド系のエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどの抗生剤が処方される。
治療期間抗生剤による治療を7日~14日間。

■マイコプラズマ肺炎についてもっとよく知るために医師が推薦する情報サイト
厚生労働省 マイコプラズマ肺炎に関するQ&A
国立感染症研究所 マイコプラズマ肺炎とは

■参考サイト
マイコプラズマ肺炎に関するQ&A
国立感染症研究所

 

 

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

マイコプラズマ肺炎とは?

マイコプラズマ肺炎は、発熱・咳・頭痛などの症状を引き起こす感染症です。「マイコプラズマ・ニューモニエ」という細菌に感染することで発症します。
風邪の症状に似ていますが、どんどん咳がひどくなります。咳は長引き、熱が下がってからも3~4週間ほど継続します。

マイコプラズマ肺炎とは?

マイコプラズマ肺炎は年間を通して発症する

冬場に流行する傾向がありますが、夏に感染することも珍しくありません。年間を通して感染の恐れがあります。

かつて、日本では4年おきに大流行していて、流行年が夏季オリンピックの年に重なっていたことから「オリンピック熱」と呼ばれることもありました。
しかし、1984年(ロサンジェルス五輪)、1988年(ソウル五輪)の年に大流行して以降、特にオリンピック開催年だけ流行するという傾向は見られなくなっています。

マイコプラズマ肺炎は若年者の発症が多い

子供・若い人の発症が目立ち、例年、マイコプラズマ肺炎にかかる患者の8割程度が14歳以下となっています。
一例として、2012年の年齢別報告数を確認すると、次のようになっています。

0~4歳30.2%
5~9歳31.4%
10~14歳18.6%
15~19歳3.4%
20~39歳7.8%
40~59歳3.3%
60歳以上5.3%

圧倒的に若年者の発症が多く、20~39歳といった抵抗力の高い年齢層でも7.8%という高い数字です。
反面、60歳以上で5.3%と低く、高齢者の罹患率があまり高くありません。

本来、肺炎の原因菌として、もっとも一般的なのは「肺炎レンサ球菌」です。
肺炎レンサ球菌による肺炎にかかりやすいのは、「65歳以上の高齢者」と「5歳未満の乳幼児」です。
つまり、抵抗力の低い乳幼児・高齢者の罹患率が高くなっています。

マイコプラズマ肺炎は「5~35歳」において主要な肺炎であり、肺炎レンサ球菌による肺炎とは異なる傾向を持っています。

【参考】NIID 国立感染症研究所 2012年第35号<注目すべき感染症>マイコプラズマ肺炎
日本呼吸器学会 成人肺炎診療ガイドライン2017

板東浩先生
 【監修医】医学博士 / 内科医: 板東浩 先生
 1957年生まれ。
 1981年 徳島大学を卒業。
 ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
 抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。
 

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