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こうないえん口内炎

更新日:2022/08/16 公開日:2019/02/07 view数:33,994

口内炎とは?

口内炎には、さまざまな種類が存在します。

白い潰瘍ができるアフタ性口内炎、赤い斑点ができるカタル性口内炎、ウイルス性の水疱を伴うヘルペス性口内炎などです。種類によって、「症状の程度」「一般的な治療方法」なども変わってきます。

口内炎は主に口のなかでおこる炎症のことであり、歯茎や頬の内側、舌に赤い斑点ができるのが特徴です。1つとは限らず、複数できてしまう場合もあります。腫れるだけでなく、痛みや出血を伴うこともあり、食事や会話が煩わしくなることもしばしばです。

口内炎ができた場合、耳鼻いんこう科歯科・口腔外科などで対応してもらえます。ただし、ヘルペス性口内炎・手足口病ヘルパンギーナによる水ぶくれであれば、内科疾患になります。

同じ口内炎でも、原因によって大きな違いが出てきます。



目次
  1. 口内炎の症状
  2. 口内炎の診療科目・検査方法
  3. 口内炎の原因
  4. 口内炎の予防・治療方法・治療期間
  5. 口内炎の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 口内炎になりやすい年齢や性別

口内炎の症状

口内炎には種類があり、原因や症状もそれぞれ異なります。

例えば痛みを伴う「白い口内炎(アフタ性口内炎)」は、ビタミン不足、物理的刺激などが要因になると考えられます。

1.アフタ性口内炎

アフタ性口内炎は白っぽい潰瘍(かいよう)ができます。痛みがあり、食べ物がしみます。

<症状>
・白っぽい潰瘍
・食べ物がしみるような痛み

2.カタル性口内炎

傷ついた患部が赤く腫れます。辛いものや硬い食べ物がしみて痛みを感じやすく、唾液の分泌量が増えます。口臭がひどくなることもあり、不快感があります。

<症状>
・赤く腫れる
・食べ物がしみるといった痛み
・唾液の分泌量が増え、口臭がひどくなる

3.ヘルペス性口内炎

口のなかに水ほうや潰瘍(かいよう)ができ、多数の口内炎が発生します。歯茎は赤く腫れ上がって、出血しやすくなります。痛みは1週間ほどで、症状は2週間程度で治まります。

<症状>
・口内に水疱(すいほう)、潰瘍ができる
・物理的な接触があると痛みがある
・赤く腫れ、出血する場合がある
・2週間程度で治まる

4.カンジダ性口内炎

カンジダというカビが口内に広がり繁殖して、白い苔のようなものが口全体に広がります。食事をすると痛みが生じ、白い苔のようなものがはがれると炎症をおこし、出血する場合もあります。

<症状>
・白い苔のようなものが口内に広がる
・痛みは本来ない
・苔をはがして炎症に至ると痛みを伴う場合がある

5.ニコチン性口内炎

症状には2つのタイプがあり、1つは円形や楕円形の白い潰瘍ができるタイプ。
もう1つは小唾液腺(しょうだえきせん)という部分が赤く腫れ上がるタイプです。白い粘膜に赤い斑点が点在する状態になります。自覚症状は少ないですが、食事のときには痛みが伴うことがあります。

<症状>
・円形や楕円形の白い潰瘍
・小唾液腺が赤く腫れる
・食事の際に痛みが生じる

口内炎の診療科目・検査方法

口内炎は口のなかにできるものなので、歯科、口腔外科を受診します。
また、発熱や皮膚の炎症が伴っている場合には、内科皮膚科でも可能です。あまり知られていませんが、耳鼻いんこう科でも診察可能な場合があります。

以下のような状態の場合は、自然に治ると考えず、医療機関を受診しましょう。

・1週間~2週間以上治らない場合
口内炎が長期的に治らない、再発を繰り返しているならば、口腔がんやベーチェット病の疑いがある。

・口内炎の周囲が硬い、出血、舌の一部が白い、赤い場合
このような症状も口腔がんの主症状です。早めに診断を受けましょう。

・歯肉に痛みを伴い、身体がだるい、悪寒、頭痛がある場合
体の免疫力が著しく低下している状態です。壊死性潰瘍性口内炎(えしせいかいようせいこうないえん)のような歯肉がただれて、激しい痛みを伴う口内炎がある場合は、ほかの病気を引きおこしている可能性があります。

・水ぶくれを伴う口内炎
ヘルペス性口内炎の可能性もありますが、手足口病ヘルパンギーナといったほかの感染症の疑いもあります。
手足口病は、発熱と手足、口内に発疹ができる症状があり、ヘルパンギーナは高熱とのどが腫れて口のなかに発疹ができます。どちらも子どもが夏にかかりやすい感染症です。

口内炎のような症状も含まれているので見分けがつけにくいため、医療機関を受診しましょう。

口内炎の原因

1.アフタ性口内炎

口内をきれいにせず、疲れやストレスをため込んで免疫力が低下しているとおこるのがアフタ口内炎です。女性はホルモンバランスが乱れることによってもできやすい口内炎といえます。

口内を不衛生な状態のままにしておくと、アフタ(口のなかにできる白い膜)ができて、細菌が多く発生します。そのような状態で口のなかに傷ができると、細菌が傷口から炎症を引きおこします。

2.カタル性口内炎

カタル性口内炎は熱い食べ物を食べたり、入れ歯や矯正の器具などを入れたりしていて、口のなかが傷ついてできる口内炎です。歯並びが悪かったり、免疫力が低下したりしていると、より発症しやすくなります。

3.ヘルペス性口内炎

ヘルペスは、顔や口の周りに発疹(ほっしん)ができる感染症です。そのヘルペスを引きおこすヘルペスウイルスが口内に侵入し、傷口を通して感染します。

ヘルペスウイルスを持っている家族や周囲の人との接触、共同で使っているタオルや食器からの感染が主な発症ルートとなります。生後3~6ヶ月の子どもが感染しやすく、大人からキスをしたり、触れあったりすることで感染します。

4.カンジダ性口内炎

「カンジダ・アルビカンス」という真菌(カビの総称:しんきん)が増殖することで炎症がおこります。この「カンジダ・アルビカンス」は口のなかに常駐しています。そのため、身体が極度に疲れている、免疫力が低下している状態でなければ口内炎が発症する可能性は低いです。

カンジダ性口内炎を発症するのは、ほかの病気にかかっていて免疫力が低下しているときが多いです。体力や抵抗力が弱い小さな子どもや、高齢の方がかかりやすいです。

5.ニコチン性口内炎

ニコチンとはタバコの煙に含まれている化学物質のことです。ニコチン性口内炎は長期的に喫煙をしている人がなりやすい口内炎で、煙を吸うことによる軽いやけどと口内の乾燥が原因で発症します。

口内炎の予防・治療方法・治療期間

口内炎は自然に治ってしまうことも多いです。
早く治したいという人は病院で処方された軟膏や市販薬を使って治療します。病院で処方される軟膏はステロイドを含んだもので、炎症を抑える効能があります。
また、市販薬にもステロイド剤と非ステロイド剤のものが販売されています。
しかし、口内は唾液が出ているので、軟膏を塗ったとしても流れ落ちてしまうことが多くあります。
また、口内炎は口のなかが汚れていると悪化してしまい、薬を塗っていても意味がなくなります。口のなかを清潔にして、定期的に軟膏を塗る必要があります。
・ヘルペス性、カンジダ性の口内炎には専用の薬
感染症系の口内炎は、それぞれのウイルスやカビを抑える抗ウイルス薬、抗真菌剤を病院で処方してもらうことができます。病原体の増殖を抑え、治癒を早めることが期待できます。
・痛みを抑えられる貼り薬もおすすめ
塗り薬ではなく、貼るタイプの薬も出ています。炎症部分に被せるように貼るので、食事や会話のときに患部を直接的な刺激から守ることができ、比較的快適に生活することができます。
・病院でのレーザー治療
歯科でおこなえる治療で、Er-YAGレーザーを用いて潰瘍面を凝固させることができます。軟膏や自然に治るのを待つより早く治癒させることが可能で、レーザーによる痛みは少なく、副作用もほとんどありません。少しでも早く治癒させ、煩わしい口内炎をなくしたい人に推奨されます。
・感染症以外は自然治癒する場合もある
口内炎は基本的に自覚症状がなく、食事のときに痛みを我慢さえすれば自然に治っていく病気です。少し痛みを我慢し、歯磨きや生活習慣の改善を徹底していれば、病院に行かなくても自然に治るでしょう。

しかし、慢性的に痛みがあるときや、感染系の口内炎の症状が出ている場合、2週間以上治らない場合は注意が必要です。そうした場合は病院に行って、しっかりと診断を受ける必要があります。
・免疫力を高める
口内炎は、ストレスや疲れによって免疫力が低下したときにおこりやすくなります。そのため、日頃からストレスや疲れをためない生活を心がけます。
頻繁に口内炎が再発する方も、以下の点に気をつけることで再発しにくくなります。
・生活習慣
毎日の生活に趣味や軽い運動といった、ストレスを発散できる時間を設けます。また、疲れをためないために、質の良い睡眠を十分に取ることも意識しましょう。
口内炎になってしまっても、生活習慣を正すように心がけます。免疫力が回復してきたら、自然に口内炎も治まっていきます。
・食事
生活習慣を正す延長で、栄養バランスをしっかり整えることも重要です。口内の粘膜を強くするため、ビタミンB2、B6、Cを多く摂取できる食品を取り入れた食事が望ましいとされています。

ビタミンB2:レバー、豚肉、いかなご、うなぎ、うずらの卵 など
ビタミンB6:にんにく、まぐろ、レバー、かつお など
ビタミンC:赤ピーマン、黄ピーマン、ゆず、アセロラジュース など

基本的に、刺激の強いものは控えましょう。辛いものや熱い食べ物、濃い味付けのもの、炭酸飲料、アルコールも控えた方が良いです。

口内環境

何よりも日頃から口内を清潔にしておくことが大事です。なるべく毎食ごとにブラッシングをおこない、口内を乾燥させないように工夫して、口内炎のリスクを減らしましょう。

口内炎の治療経過(合併症・後遺症)

口内炎は治療をおこなわなくても1~2週間すれば自然と治っていきます。
しかし、それ以上に口内炎が続く、再発を繰り返すならば、ほかの病気を発症している可能性があります。
以下が、口内炎以外に考えられる病気です。
1.口腔がん
口腔がんとは口のなかにできるがんで、できる部位によって、

・舌がん
・歯肉がん
・口腔底がん(こうくうていがん)
・頬粘膜がん
・口唇がん(こうしんがん)
・口蓋粘膜がん(こうがいねんまくがん)

などの種類に分かれます。

症状としては以下のようなものが挙げられます。

・舌や歯茎が赤や白に変色する
・触ると硬いしこり
・小さな潰瘍(ただれ)
・食事中にしみる
・口の中のある部分がヒリヒリする
・首のリンパ節の腫れ
・首のしこり

症状は口内炎とほとんど変わりません。判別がつきにくく放置してしまい、がんが進行するケースが多いため注意が必要です。
国立がん研究センターでは、2016年口腔がんでの死亡率が、35%と発表しています。口腔がんは、早めに治療しなければ命に関わります。口内炎が長期的に治らない場合は早めに医療機関を受診する必要があります。
2.ベーチェット病
ベーチェット病は原因不明の自己免疫疾患です。20代~30代に発症しやすく、また、女性より男性の方が、症状が重症になりやすいです。

1cm程度のアフタ性口内炎が繰り返しでき、口腔内以外の体のさまざまな部分でも症状を引きおこします。目や陰部、皮膚にも炎症、発疹、潰瘍をおこし、神経や臓器にまで影響を与えます。

ベーチェット病は、症状が出ている時期(活動期)と治まっている時期(非活動期)が繰り返されるので、長期的に病院で治療することが必要になります。

口内炎になりやすい年齢や性別

2017年の製薬会社による10~60代への調査では口内炎経験率は38%、約3000万人に上ります。女性のほうが若干多く、若い世代に多くみられます。

執筆・監修ドクター

板東 浩
板東 浩 医師 医師 担当科目 内科

経歴1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

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