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そうぼうべんきょうさくしょう僧帽弁狭窄症

更新日:2022/08/16 公開日:2019/02/04 view数:2,003

僧帽弁狭窄症とは?

僧帽弁狭窄症(そうぼうべんきょうさくしょう)は、左心房と左心室の間にあって、血液の逆流を防ぐためについている僧帽弁がうまく閉じない状態になります。

心臓弁膜症に分類される症状で、症状は血液の流れが悪くなることにより、左心房や、さらにその上流にある肺に負担がかかります。

主な症状は動いたときのと息切れや、呼吸困難などです。

原因の多くはリウマチ熱です。僧帽弁狭窄症の多くはリウマチ熱の後遺症として無症状の時期を長期間経過してから発症します。

目次
  1. 僧帽弁狭窄症の症状
  2. 僧帽弁狭窄症の診療科目・検査方法
  3. 僧帽弁狭窄症の原因
  4. 僧帽弁狭窄症の予防・治療方法・治療期間
  5. 僧帽弁狭窄症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 僧帽弁狭窄症になりやすい年齢や性別
  7. 編集部脚注

僧帽弁狭窄症の症状

体動時の呼吸困難、息切れが初発症状となることが多いです。

僧帽弁狭窄症の診療科目・検査方法

心臓超音波が診断として重要になります。その他に心臓カテーテル検査(※2)、胸部レントゲン、心電図が行われます。

症状がみられた場合は内科呼吸器内科で早めに治療を受けることが大切です。

僧帽弁狭窄症の原因

リウマチ熱の後遺症として発症することが多いです。

心臓は4つの部屋(左心房、右心房、左心室、右心室)に分かれていますが、部屋と部屋の間には弁と呼ばれる扉(大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、肺動脈弁)があります。
この扉のたてつけが悪くなった状態を、弁膜症と呼びます。

僧帽弁狭窄症は、弁のひとつである僧帽弁の開き具合が悪くなったことにより、左房(部屋)から左室(部屋)への血液のながれが障害される状態のことを指します。

僧帽弁狭窄症の予防・治療方法・治療期間

経皮経静脈的僧帽弁交連切開術、開胸手術(直視下交連切開術、僧帽弁置換術)が挙げられます。

どの方法を採用するかは、弁の状態、癒着の程度、逆流の状態などによって変わります。侵襲度が低い(身体に傷をつける度合いが少ない)のは、バルーンカテーテルによるPTMC(経皮的僧帽弁交連切開術:※3)です。

開胸手術には、体外循環装置を用いず、弁の切開を行う場合と、体外循環装置を用いて、心臓の拍動を止め、心臓を開いて直視下に弁を切開する場合があります。
弁の置換手術をしなければならない場合もあります。

カテーテルによる治療の場合4日、開胸手術治療の場合は2週間ほどの期間になります。

僧帽弁狭窄症の治療経過(合併症・後遺症)

治療可能です。

僧帽弁狭窄症になりやすい年齢や性別

明確な数字はないが、リウマチ熱(※1)の患者さんが減少しているため、この病気の罹患者数も減少しているとされます。

リウマチ熱という病気の後遺症として発症することが多いです。
罹患から10年以上の無症状期を経て40~50歳に症状が起こります。

編集部脚注

※1 リウマチ熱

リウマチ熱は、溶連菌感染症の合併症です。
溶連菌(A群β溶血性連鎖球菌)感染症に対する炎症であり、いわゆるリウマチ(関節リウマチ)とはまったく別の病気です。

通常、溶連菌に感染した場合、咽頭炎を起こします。
何度も溶連菌感染を繰り返すと、炎症反応によって以下のような症状をきたす恐れがあります。

・関節炎
・心内膜炎 / 心筋炎 / 弁膜炎
・皮膚症状(紅斑など)
・発熱

リウマチ熱の多くは軽快しますが、心臓の合併症をきたすと予後が悪化します。
関節炎の症状があることからわかるように、かつて、リウマチ熱と関節リウマチは類似疾患と見なされていました。
現在、リウマチ熱は「細菌感染症の合併症」とわかっていますが、昔は膠原病だと誤解されていたのです。
また、近年は抗生物質の存在により、溶連菌感染症を繰り返すことも少なくなりました。
リウマチ熱自体、先進国では稀な病気になっています。

※2 心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査は、「カテーテルを用いた心臓の検査」です。

カテーテルは「直径2mmほどの合成樹脂の管」であり、手首・肘・太ももなどの動脈から血管内に挿入します。
カテーテルが動脈に入ったら、先端を心臓まで進めます。
カテーテルを心臓に到達させることで、心臓内部や大動脈、冠動脈の検査に活用することができます。

※3 経皮的僧帽弁交連切開術(けいひてき-そうぼうべん-こうれん-せっかいじゅつ)

経皮的僧帽弁交連切開術は、「カテーテルを用いた僧帽弁狭窄症の手術」です。

足の動脈からカテーテルを挿入し、先端を心臓内の僧帽弁まで進めます。
その上で、カテーテルに付属のバルーン(風船)を膨らませ、狭窄した僧帽弁を押し広げます。

開胸する必要がないので、患者さんの負担を大幅に減らすことが可能です。
「僧帽弁狭窄症が重度ではない」「心臓内に血栓がない」など、いくつかの条件を満たした症例に適応します。

執筆・監修ドクター

井守 洋一
井守 洋一 医師 二俣川内科・循環器内科クリニック(旧:笹野台内科) 院長 担当科目 内科/循環器内科

経歴2005年 日本医科大学医学部医学科 卒業
     横浜市立市民病院
     日本医科大学医学部付属病院
2008年 国際親善総合病院内科 
2009年 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院循環器センター内科
2011年 湘南鎌倉総合病院 心臓センター循環器科 
2014年 スイス留学・チューリッヒ大学病院循環器内科
2015年 日本医科大学医学部付属病院 循環器内科 
医療法人笹野台内科 院長
2019年 5月より二俣川内科・循環器内科クリニック 院長

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