片頭痛 (偏頭痛)とは?

片頭痛の原因はストレス?医師が解説する症状と原因について

 

片頭痛とは?

片頭痛とは、片側、あるいは両側に強い頭の痛みを感じる疾患です。また、顔面や首周辺、目の奥に鈍痛があるなど症状があらわれる場所が頭とは限りませんが、主な症状は頭痛です。

片頭痛には初期症状に特徴があり、多くは視野の中心がキラキラ光り見えにくくなる閃輝暗点(せんきあんてん)と呼ばれる症状やしびれを感じることもあります。一方、何かしらの前兆症状もなく頭痛が始まることもあります。症状の度合いによりますが、前兆症状の後に約1~6時間痛みが続き、4~24時間程で頭痛は治まります。男性より女性が発症しやすいといわれ、遺伝する可能性もあるとわかっています。

/

片頭痛のまとめ

病名

片頭痛(偏頭痛)

別名

なし

症状

前兆の最中、あるいは消退後60分以内に、通常は片側の前頭から側頭部に拍動性の頭痛が出現する。痛みのピークが過ぎるとズーンとした痛みに変わることがあり、患者の半数以上は拍動性ではないと感じる。
約60%は片側性であるが、常に同じ側に頭痛が起こるとは限らず反対側に痛みが起こる、両側に起こるなどのパターンもある。

1~6時間、痛みが増強したあと、通常4~24時間で消退する。長いときは3日間持続することもある。
片頭痛は、頭痛発作に前駆(ぜんく:頭痛が起きる前に何かしらの症状があらわれること)するか(前兆のある片頭痛という )、あるいは頭痛と同時に起こる(前兆のない片頭痛という)脳の局所神経症状のことである。前駆には視覚症状感覚症状言語症状がある。

最もよくみられるのは視覚症状で、閃輝暗点(せんきあんてん)が多い。閃輝暗点とは、視野の中心が見えにくくなり、その周辺にキラキラ輝く鋸歯(きょし:ギザギザとした形)状の模様が見えるもの。
感覚症状では、しびれを感じることがある。

罹患者数

日本での頭痛患者は4000万人と推定されている。その中で片頭痛の患者数は840万人にのぼるとされる。片頭痛の有病率は8.4%である。

発症しやすい年齢と性差

20〜40歳代に多く、女性に多い。女性の有病率は男性の3.6倍程ある。遺伝性があることも知られており、特に母親が頭痛を有していることが多い。初発は10〜30歳の間に多い。
なお、前兆のない片頭痛は前兆のある片頭痛より約2倍多い。

原因

血管や三叉神経(さんさしんけい:※1)を起源とする末梢(まっしょう)説と、片頭痛発生器官(片頭痛発作の引き金となる部位)や下行性痛覚抑制系を重視する中枢説がある。両者とも関与しているとされるが詳細は不明である。

誘因として多いのは身体・精神的因子(疲労、ストレス、激しい運動、性交、睡眠不足・過多、空腹など)である。他にも薬剤(経口避妊薬、エストロゲン療法・離脱、亜硝酸・降圧薬などの血管拡張薬など)、環境因子(入浴・冷暖房による温度差、騒音、炎天、気圧差、臭気など)、食事因子(チョコレート、コーヒー、紅茶、熟成チーズ、ソーセージ、かんきつ類、海藻、香辛料、ナッツ、飲酒など)、アレルギー性因子アレルギー性鼻炎副鼻腔炎(ふくびくうえん)気管支喘息など)などが誘因になりうる。

受診の必要性

頭痛の発作が軽く、月に1~2回の発作で、市販薬を早めに服用し、日常生活に支障ない場合は市販薬で様子観察が可能である。市販薬を服用するタイミングとして、前兆がある頭痛は前兆があらわれた際に早めの服用を心がけ、前兆がない頭痛は頭痛があらわれた際に服用する。軽度の片頭痛であれば、市販薬にて改善することから受診の必要性は低い。

しかし、脳腫瘍や脳出血といった器質的疾患(※2)を有するものによる頭痛や、不適切な薬剤の使用過多でも頭痛(薬物乱用頭痛)が生じることがあり受診が必要となる 。例えば、鎮痛剤の飲みすぎが頭痛の改善を妨げる原因になる可能性もある。もし月に10回以上薬を服用するような場合や症状の改善が乏しい場合は神経内科脳神経内科脳神経外科の受診が推奨される。

検査内容

器質的疾患による頭痛を鑑別し除外するために、頭部CTスキャンや頭部MRIによる画像検査をおこなう。

治療可否

根本的に治療をすることは難しい。しかし、加齢とともに発作は減少する。

治療法

保険適応のある治療は内服による治療がある。
発作時に内服する治療薬としてアセトアミノフェン製剤、非ステロイド系鎮痛薬、トリプタン製剤、エルゴタミン製剤が主に使用される。
ただし、エルゴタミン製剤は子宮収縮作用、催奇形性の問題があるため妊婦や授乳中には使用しない。

月に10回以上発作のために薬を服用する場合は、薬物乱用頭痛を起こさないように抗てんかん薬、β遮断薬、Ca拮抗薬などの予防薬を投与する。

治療期間

対症療法が中心となり、継続的な治療が必要となる。頭痛の程度や頻度が許容範囲となれば、治療は終了される。

■医師が推薦する頭痛の情報サイト
日本頭痛学会
日本頭痛協会

■参考サイト
慢性頭痛の診療ガイドライン2013

編集部脚注

※1 三叉神経(さんさしんけい)

三叉神経は、脳神経の1つで最も大きな神経です。三叉という通り、3つの神経に分かれており眼神経、上顎神経(じょうがくしんけい)、下顎神経(かがくしんけい)があります。

※2 器質的疾患

疾患の原因が身体の器官のどこであるかを特定でき、損傷によるものだと分かる状態です。例えば、脳に症状がある場合その原因が脳失血や脳腫瘍など脳自体に問題があることが特定できる状態です。

関連記事

片頭痛はどんな特徴がありますか?痛みを引かせる方法はありますか?

緊張型頭痛や群発性頭痛の違いは?治療法は何ですか?

病気スコープ編集部
2018年10月9日

情報リクエスト

病気スコープは、ユーザーの皆様が求めている情報を可能な限りお届けしたいと思っています。
「掲載されている病気についてより深く知りたい」「新しい情報として掲載してほしい病気がある」どちらの場合も、お気軽にリクエストしてください。
皆様の期待に応え続けることで、より信頼できるサイトとして成長して参ります。

どちらの情報をリクエストしますか?

または

※個別のご病気や治療法などの医療行為にかかわるお問合せには、
お答えできませんのでご了承ください。

送信完了

リクエストいただきありがとうございました。
いただいたご意見を元に、より信頼していただけるサイトとして成長して参ります。