痛風

痛風の基本情報

 

痛風とは?

痛風は体内の尿酸が関節に蓄積することで、関節炎を引き起こす病気です。
「風に吹かれただけでも痛い」と言われたことが名前の由来とされています。発症すると、治療しても完治することは難しく、一生つきあわなくてはいけません。また食生活との関係が強く、魚卵などのプリン体の多く含まれる食品を摂取することで症状が悪化することでも知られています。

痛風の基礎知識

病名

痛風

別名

高尿酸血症

症状

ある日突然、足の親指の付け根などの関節が赤く腫れて痛みだす。
痛みは激烈で耐えがたい。
繰り返しているうちに、足首や膝の関節まで腫れはじめ、腎臓が悪くなったり、尿路結石が出来たりする人も出てくる。

罹患者数

痛風の有病率は,男性において30歳以降では1%を超えていると推定され、現在も増加傾向であると考えられている。

発症しやすい年齢と性差

痛風は圧倒的に成人男性に多く、男性が98.5%といった報告もある。
基礎疾患となる高尿酸血症は30‐40代男性の約3割がかかえている。

原因

痛風は尿酸値の高い状態が続くことで、尿酸が結晶になって激しい関節炎を伴う症状になる病気。
尿酸値があがる要因としては食事内容やアルコール摂取のほかにも基礎疾患や薬剤等によるものもある。

受診の必要性

関節炎の改善後も高尿酸血症や合併症のコントロールを目的にしばらくの通院治療が必要になる場合が多い。
受診する場合は内科を受診する。

検査内容

確実な痛風の診断は、発作中の関節の中に尿酸の結晶があることを証明することである。
通常は、血中尿酸値が高く痛風特有の臨床症状があれば診断は可能。

治療可否

関節炎症状が出現してから速やかに投薬治療を開始することで症状の緩和を図ることが可能。

治療法

関節炎をおさめるために主に非ステロイド性抗炎症薬や状況により経口ステロイド薬を短期に使用する。
発作が治まったところで、高尿酸血症の治療のために尿酸生成抑制薬等の投与を開始することもある。

治療期間

痛風による関節炎は多くの場合7~10日ほどでおさまるため、その間投薬されることになる。

編集部脚注

※1 尿酸

尿酸は「DNAやATPが分解されて生じる老廃物」です。

DNA(デオキシリボ核酸)は「遺伝子の構成要素」、ATP(アデノシン三リン酸)は「細胞が活動するためのエネルギー源」になります。
いずれも、体内に存在する物質なので、尿酸がつくられることは必然です。
事実、私たちの体内では「1日あたり約0.6g」の尿酸がつくられています。

正常範囲の分量なら、尿酸は問題を起こしません。
血液に溶けこんで、定期的に尿・便から排出されます。

しかし、血液中の尿酸が増加して「1dLあたり0.7mg」を超過すると問題が起こります。
1dLあたり0.7mgが「血液に溶ける限界量」であることから、尿酸の一部が固体(結晶)になります。

尿酸の結晶が関節に溜まると、急性関節炎が起こります。
この「尿酸による関節炎」が痛風です。

■医師が推薦する情報サイト
Minds 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版
公益財団法人 痛風財団

■参考サイト
Minds 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版 第1章
Minds 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版 第4章

公益財団法人 痛風財団
日本生活習慣病予防協会 高尿酸血症/痛風

 

痛風は関節の激しい痛みを伴う病気

体内の血清尿酸値が高くなり、結晶化した尿酸が関節に付着した結果、激しい痛みを伴う関節炎を引き起こすのが痛風です。
尿酸とは、プリン体が分解されたあとにできる老廃物を指します。プリン体を含む食品の摂取や激しい運動によって尿酸が体内に蓄積され、血清尿酸値(血中の尿酸濃度)が高くなります。

尿酸の結晶は足の親指の付け根の関節にできやすく、赤く腫れて耐えがたいほどの痛みが生じます。発作的に強烈な痛みを感じるため「痛風発作」と呼びます。
多くの場合、10日前後を目安に症状は治まり、その後痛みは消失します。しかし多くの場合、痛風発作は1年以内に再び起こるとされています。治療せずに放っておくと発作の間隔が短くなり、慢性化してしまいます。

痛風の特徴は、「風に吹かれただけでも痛い」という意味で名付けられた名前の通り、場合によっては歩行が困難になるほどの激痛です。
また、原因となるプリン体は高価な食品に多く含まれることから、以前には「ぜいたく病」という別名もありました。

痛風は関節の激しい痛みを伴う病気

発症しやすい年代と性別

2006年の2つの調査(※)によると、成人男性における高尿酸血症の割合は21.5%~26.2%となっています。
特に発症しやすい年代は30~40代とされ、30代の高尿酸血症の割合は30%に上ります。
50年前までは50代に多いとされていた痛風ですが、近年では食生活の欧米化やストレスなどが原因で、発症年齢の低下がみられます。10代の高尿酸血症の割合は16.3%です。

痛風は圧倒的に男性が発症しやすい病気です。1992年の調査では痛風患者の割合は、男性は98.5%、女性は1.5%でした。
女性が痛風を発症しにくい理由は、女性ホルモンに尿酸の排泄を促す機能があるからです。
そのため、女性でも50代を過ぎると、閉経や加齢の影響で女性ホルモンの分泌が減り、痛風になりやすくなるといえます。

高尿酸血症は、「ずっと血中の尿酸値が高い」という静かな状態が続いていることを表します。
当然、痛風を発症する人は、それまでに高尿酸血症の状態がある人が多いです。

「痛風」は、1度痛風発作を起こした人に対する病名です。

(※)この調査の報告では、高尿酸血症を治療中の人の数は除外されておらず、尿酸降下薬を服用中の患者数を考慮すると、実際の割合は報告の数字よりも高い可能性があります。
また、高尿酸血症の人が必ずしも痛風を発症するわけではありませんが、尿酸値が10%以上(高尿酸値)の人が5年間に痛風発作を起こす確率は、尿酸値が6%未満の人に対して60倍となります。

【参考】高尿酸血症は増加しているか?-性差を中心に
わが国の高尿酸血症・痛風は増え続けていない

痛風は治すことができるのか

痛風は一度発症してしまうと、一生付き合っていかなければならない病気です。
しかし、痛風の原因には生活習慣に起因するものが多く、食生活の改善や適度な運動を維持し、適切な治療を受ければ症状を改善することができます。
発作が起きないからといって治療をやめ、不健康な生活に戻ると症状が悪化するため、尿酸値を正常な値でキープする努力が不可欠です。

【執筆】 大田 幹 先生

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