うつ病

うつ病の基本情報

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

 

うつ病は、多くの人が経験する精神疾患の1つです。
日本では生涯有病率(一生の間にうつ病にかかる人の割合)が3~7%とされています。
おおよそ20人に1人くらいが、人生で1回はうつ病になる計算です。

うつ病の定義と診断基準

アメリカ精神医学会の「DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル:第5版)」によれば、うつ病の正式名称は「大うつ病性障害」となっています。

誰でも、一時的に気持ちが落ちこむことはありますが、普通は時間の経過とともに緩和されていきます。
このような一時的な憂うつを「抑うつ状態」と呼びます。抑うつ状態になっているだけでは、うつ病とは言えません。

うつ病―大うつ病性障害と診断されるには、以下の9項目のうち5項目が2週間以上にわたって続いている必要があります。

▼DSM-5における診断基準
※わかりやすくするため、やや条件説明を簡略化しています。

1.ほとんど一日中、毎日の抑うつ状態が2週間以上継続している
2.趣味などに対する興味、喜びが著しく減少している
3.食欲の減退または増加、体重の減少または増加
4.ほとんど毎日の不眠、または睡眠過多
5.ほとんど毎日、精神的に焦燥感があるか、精神活動の停滞
6.ほとんど毎日、疲労しやすく、気力が湧かない
7.ほとんど毎日、自分が無価値だと感じたり、罪悪感を覚えたりする
8.集中力・思考力が減少し、考えがまとまらず決断できない
9.死について考えこみ、自殺を考えたり、自殺の計画を立てたりする

以上の条件のうち5項目以上を満たしていて、別の病気の可能性が否定されれば、うつ病と診断されることになります。

DSM-5を参考にわかりやすく加筆して記載

うつ病の定義と診断基準

うつ病の患者数

うつ病の患者数や発症率については多くの報告があります。ここでは、厚生労働省のHPから引用して紹介します。

・患者数
日本の気分障害患者数は1996年には43.3万人、1999年には44.1万人とほぼ横ばいでしたが、2002年には71.1万人、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人と、著しく増加しています。

・有病率(うつ病を経験した者の割合)
うつ病の12か月有病率(過去12か月に経験した者の割合)は1~8%、生涯有病率(これまでにうつ病を経験した者の割合)は3~16%である。日本では12カ月有病率が1~2%、生涯有病率が3~7%であり、欧米に比べると低い。一般的に女性、若年者に多いとされるが、日本では中高年でも頻度が高く、うつ病に対する社会経済的影響が大きい。

【引用】厚生労働省 知ることからはじめようみんなのメンタルヘルス

うつ病は、インフルエンザのように検査によって明確に診断が下る病気ではありません。
うつ病の患者数は劇的に増えていると読むこともできますが、診断基準の変化によって患者数も大きく変わります。

そのため、「うつ病の患者数が激増した=うつ病になる人が増えた」と言い切ることには、慎重にならなければいけません。

板東浩先生
 【監修医】医学博士 / 内科医: 板東浩 先生
 1957年生まれ。
 1981年 徳島大学を卒業。
 ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
 抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。
 
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病気スコープ編集部
2017年12月27日

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